小説家は眠らない

くだらない大学生男子がオタクチックなことをうだうだ書いていく、予定。

揉め事なら揉め事処理屋にお任せ!「紅 Kure-nai」

 

ジャンプSQの作品「紅 Kure-nai」の紹介をしようと思います。

 

 

紅kureーnai 1 (ジャンプコミックス)

紅kureーnai 1 (ジャンプコミックス)

 

あらすじ

平凡な高校生活を送りながら、揉め事処理屋を営んでいる真九郎。 ある日、彼は揉め事処理屋として憧れの存在である柔沢香から謎の少女、九鳳院紫の護衛を依頼される。 そして、紫を自分の部屋に一人で待たせることに不安を感じながらも真九郎は学校へ向かう。

 

 

 

原作は片山憲太郎先生、作画は山本ヤマト先生の漫画です。元々ライトノベルが原作ですが、原作と漫画の展開が異なっており、原作を知っている人、知らない人共通で楽しめる作品となっています。作画担当の山本ヤマト先生は終わりのセラフの作者でもありますね。

 

感想

そもそもこの作品はライトノベルの挿絵担当と、漫画の作画担当の方が同じなのが好印象です。ですからライトノベルが漫画化する際、原作と絵が全然違うじゃねえか! といったことがないわけですね。私は元々ライトノベルの方からこの作品に触れているので、これは好印象でした。

 

加えて絵のタッチもとても綺麗です。初期の頃はまだ荒い部分が所々見られますが、最終巻付近では洗練された絵となっています。終わりのセラフを読んでいる方は分かるでしょうが、絵の雰囲気は十巻の時点で終わりのセラフの雰囲気にとても近いと言えるでしょう。

 

 

一巻

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十巻

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一巻の頃の雰囲気も好きですが、最終巻の絵はまるでイラスト集のような美しさを持っています。画力が高い漫画がお好きな方はぜひとも読んでみてください。

 

 

では肝心の内容について触れていきたいと思います。

 

この物語は揉め事処理屋を営む主人公、「紅真九郎」が持ち込まれた依頼を拳で解決していくお話です。昔で言うところのシティハンターのような感じですね。大財閥のお嬢様「九鳳院紫」と共に困難に立ち向かっていくのが話の主軸となっています。

 

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真九郎は高校生でありながら、近現代までこの国の裏社会で勢力を持っていた家系「崩月流」の武術を修業によって会得しています。体中の骨で折れない場所はないほどの過酷な修行で、何度も折られ、砕かれ、叩き潰され、内臓の位置さえ変わるような修行に真九郎は明け暮れていました。そういった修行に取り組んだ真九郎はトラックに轢かれたくらいではビクともしません。

 

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しかしそうした強さを持つ真九郎ですが、精神的には弱く、何度も折れそうになります。負けても仕方ない、勝てないのは当たり前だという思考が常にあるのが彼の弱い所。しかし怯えているのが真九郎の魅力でもあるのです。

 

誰よりも怖さを知っているからこそ怖がり、負けそうになる。この辺りが非常に人間臭い。物語の中では誰よりも臆病だからこそカッコイイ。強くもあり、とても弱い真九郎でなければこの漫画は成立しないでしょう。ただ強いだけでない主人公が怖がりながらも戦う姿はものすごく応援したくなるものです。

 

そんな真九郎が戦う理由は、一つ。それは自分のそばにいてくれる少女のためです。

 

負けそうになる時、くじけそうになる時、真九郎の隣にはいつも紫がいてくれました。紫は真九郎の弱さを知り、全て受け止めてくれた存在です。そんな少女に出会い、作中で真九郎はある決意を秘めました。

 

せめてこの子の前でだけは紅真九郎は強者であろうと

 

そういった決意を持った真九郎はどんな敵にも立ち向かいます。なぜなら紫がいつも真九郎を見てくれているから。ここが私が真九郎は物凄く強いなあと思う瞬間ですね。弱いけど強い、というのはこういうことを言うのではないでしょうか。

 

単純に強いだけではない。むしろ心の中では臆病なままな主人公の活躍を楽しみたい方は、この漫画はぜひとも読んでみてください。きっとそのかっこよさに惚れるはずです。

 

まあ九鳳院紫は七歳なので、真九郎は若干ロリコンな感じはしますが……。