小説家は眠らない

くだらない大学生男子がオタクチックなことをうだうだ書いていく、予定。

未来系ヒーリングコミック。素敵な惑星にようこそ「ARIA」

アニメの1stシーズンから十年を迎えるARIA。今年は新作のアニメが出てきますね。

 

 

 

ARIA (1) (BLADE COMICS)

ARIA (1) (BLADE COMICS)

 

 あらすじ

物語は、惑星マンホーム(地球)から来た少女、水無灯里みずなし あかり)の視点で語られる。灯里はウンディーネとなるために、人間一人、猫一匹の小さなゴンドラ観光会社「ARIAカンパニー」(アリア―)に入社する。 この都市の観光会社には航海の安全を祈願するために青い瞳の猫を象徴にするという風習があり、ARIAカンパニーでは火星猫のアリアを社長にしている。アリアは作品のマスコット的存在ともなっている。経営者で先輩のアリシアは業界一の成績を持つウンディーネであり、灯里はその優しい指導の下で成長していく。

 

 

 

独特な雰囲気が素敵過ぎるほのぼの漫画。世界観はかなりSFですが、それを全然思わせない美しい情景と、まったりとした日常が心を和ませます。作者は天野こずえ先生。とにかくキャラクターが可愛い。特にアテナ先輩。

 

感想

アニメにまたなると聞いて思わず衝動買いしてきました。この漫画、全巻セットで買おうと思うとなかなか一冊108円で買えません。もう結構前の漫画ですが、それだけ人気の漫画ということでしょう。

 

割と有名な漫画だと思うのですが、私の周りではあまり読んでいる人を聞きません。ネットで話題に挙がることは多いし、値段から見ても人気であることは間違いないと思うのですが、何故でしょうね……。とても面白い漫画だと思うのですが。

 

では内容紹介に移りたいと思います。この物語は今よりももっと未来、人類が火星に住むようになってから長い年月が過ぎた頃のお話です。地球から火星にやって来た「水無灯里」は一人前のゴンドラ観光業者「水先案内人(ウンディーネ)」になるために日々頑張って成長していきます。優しい先輩に指導されながら、時に楽しく、時に不思議なことに巻き込まれながら少しずつ一人前に近づいていく物語ですね。

 

あらすじから分かる通り、この漫画は割とガチガチのSFではあります。専門的な用語も多いですし、そもそも惑星移動が簡単にできますし。初見だとなんだか壮大な話なのかな、と尻込みしてしまうかもしれません。

 

ですが、読んでいくとSF的な要素は一切気にならなくなります。というのも、この漫画、そのSF的要素を世界観に混ぜ込ませるのが気持ちいいほど上手いのです。かなり自然にSFを忍ばせるので、読者は当たり前のようにそれを受け入れることができるのでしょう。

 

そこまでSFが自然なのは、おそらくその絵の綺麗さにあるのだと思います。この漫画、1ページ1ページがそのまま画集として使えるほどに絵が綺麗なのです。表紙なんて一冊ごとの絵をポストカードとして持っていたいくらい。

 

7巻

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10巻

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11巻

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私はこの三冊の表紙の絵が特に気に入っています。そうは言っても、全巻それぞれ美しい絵であることは間違いありません。どの巻もとても美しく、また、優しい雰囲気を持っています。この絵を見ているだけで和んでしまうほど、優しげな印象を与えてくれますね。

 

当然のことながら漫画の方もかなり描き込まれています。この物語の舞台である「火星(アクア」の都市の一つ、水の都「ネオ・ヴェネツィア」は現実のイタリアをモデルにしており、背景もそれに合わせて描かれています。

 

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この漫画の町並みは実際のイタリアのそれに近く、背景のに対する力の入れ具合が伺えます。また、この1ページの右上にはさりげなくSF的要素も混じっており、ヨーロッパの町並みとうまいこと調和がなされていますね。こういうさり気なさがこのARIAには過分に含まれており、天野先生の世界観に対する真剣さが伝わってきます。

 

当たり前のように出てくる未来ガジェットは、この漫画の不思議な雰囲気の一役を買っていると言えるでしょう。浮世離れした雰囲気が簡単に受け入れられるのは、この漫画の最大の特徴だと言えます。いちいち説明しなくともすんなりと入ってきますから、読んでいて気持よくなりますね。

 

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加えて登場人物達がとても魅力的。一人ひとりがその人物だけの魅力を持ち、物語を鮮やかに彩ります。誰か一人でも欠けたら多分この漫画は成立しないんじゃないかと思わせるほど、かけがえのない存在だと言えるでしょう。

 

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こんなことを友達同士で語れるなんて、物凄く素敵。思わず笑みがこぼれるほどに、キャラの掛け合いが楽しい。要所要所で恋のお話や、先輩の昔話、立派なウンディーネになるためにはどうすればいいかという話が出てきて、それぞれが自分の思っていることをありのままに話していきます。

 

そして時々挟まれる不思議なお話。猫の世界に紛れ込んでしまったり、どこか遠いところに連れて行かれそうになったりと、少しだけ怖い話が表れます。しかも大抵の話は絵や様子のみで進んでいくので、ちょっと不安になったりもします。

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とはいえそれも含めて「ARIA」の魅力。火星では楽しいことも不思議なこともたくさんあるんだよ、というメッセージが聞こえてきそうな漫画です。事実、主人公である灯里も作中でこのように語っています。

 

だって私が住んでいるのは水の都ネオ・ヴェネツィア

とびっきりの「ため息」モノの街ですから。

 

まるで読者をネオ・ヴェネツィアに連れて行ってくれそうな言葉。この言葉を聞くと、益々この漫画が好きになりますね。

 

このように魅力あふれる漫画「ARIA」。ほのぼのした気分になりたい方はぜひ一度読んでみることをおすすめします。きっと貴方の心は温かい気分に満たされるでしょう。

 

ちなみにこの漫画、前作に「AQUA」という漫画があるので、まずはそちらから読まれることをおすすめします。世界観が同じですし、元々この「AQUA」の方が「ARIA」の先です。詳しくはエニックスお家騒動で検索したほうが早いかもしれません。

 

あと、この漫画を読むとすごくイタリアに行きたくなりますのでご注意を。私はやられてしまって、多分大学生活の中で一度イタリアに行きます。