小説家は眠らない

くだらない大学生男子がオタクチックなことをうだうだ書いていく、予定。

手紙をもらって嬉しくない人なんて、そうそういないのよ「五番街の白やぎさん」

有名所の漫画の紹介が続いたので、今回は私が個人的に好きだったあまり有名でない漫画でも。

 

 

五番街の白やぎさん 1 (サンデーGXコミックス)

五番街の白やぎさん 1 (サンデーGXコミックス)

 

あらすじ

ここは五番街。看板のないアンティーク店。 そこに住むのは、“白やぎさん“こと白山洋子。 「手紙が主食」という、一風変わった食生活を送る彼女のもとには、今日もいわくつきの手紙が舞い込んできて――? さあ、届かなかった言の葉を味わいましょう。 想いが、冷めてしまう前に――。

 

 

 

その雰囲気に惹かれて、私が表紙買いした漫画の一つ。作者は結月さくら先生。儚げな作風と心を穏やかにさせるストーリーは見ていて和みます。長い間読んでいたい作品ですね。

 

感想

サンデーGXで連載の漫画です。私は発売日にたまたま見つけて買いましたが、実に面白い話でした。私はあまり衝動的に漫画を買うことが少ないのですが、この漫画は衝動買いでしたね。結果としてなかなか良い買い物をしたと思っています。

 

この物語は一話完結ものとして成り立つお話です。問題を持つ手紙がくる、それを白やぎさんこと「白山洋子」が食べる、手紙の問題を書き手や受取人のもとに出向いて解決する、といった展開。それらの問題は決して難しいものではないのですが、心に奥底に潜む問題を白やぎさんが解決することによって物語は完結します。

 

この漫画の最大の魅力、それは優しげな雰囲気です。

 

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美人の白やぎさんの表情はもちろん、ほかの登場人物の持つ雰囲気は儚げで、どこか美しいものです。この漫画の絵は少し独特ですが、それがこの漫画の魅力を引き出していると言えるでしょう。特にキャラの描き方はどのキャラを取っても可愛らしく、こういった絵を好む人にはたまらない絵ですね。

 

そういった意味ではこの漫画は良い雰囲気漫画と言えるかもしれません。どことなくノスタルジックな感じが美しく、読んでいて優しい気持ちになります。

 

物語はあらすじの通り手紙の問題を解決するというものですが、一話ごとに登場する人物達の寂しげな表情はほかの漫画ではあまり見ることができません。というのも、この絵の雰囲気と、登場人物の内情が本当にピッタリと合っていて、独特な空気を持っているからです。

 

一話一話で物語が完結しますが、どの話の登場人物も魅力的です。また、一話で話が完結するからこそ読みやすい。特に一巻ではそれが顕著ですね。ただ、一話で終わってしまうのでもう少し話を掘り下げて欲しかったという話もありますが。

 

美人の白やぎさんが問題を解決していくのがこの漫画の主ですが、美人の白やぎさんがにこやかに解決するからこそ読み応えがあります。特に彼女が浮かべる笑顔は不思議な魅力にあふれていますね。白やぎさんはとても綺麗な女性だと思いますよ。

 

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白やぎさんはなんというか、男のロマンというか、こういう人に会ってみたいなあという男の考えを体現したかのような人物です。私がこの漫画を気に入っているのはこの人が登場しているからであり、登場人物が好きだからこそ、この漫画が好きなのでしょう。私は漫画を読む上で、登場人物が気に入るというのは大きな要素であります。

 

加えて白やぎさん以外の人物もなかなか良いキャラが多い。一話限りの人物ではありますが、どのキャラクターも優れたデザイン、そして儚げな雰囲気を持ち合わせています。特に私が気に入っているのはこの二人。

 

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女性も男性のどちらも優しい感じの表情。私はこういう絵柄の漫画が物凄く好きでして、この漫画は私の琴線にがっちり触れています。一言で言えば、素晴らしい。人物もそうですが、小物や背景の描き方がことごとく好みでした。

 

また、台詞の言い回しもとっても優しげで、心を和やかにさせます。タイトルの言葉もそうですし、作中で白やぎさんはこんなことを言っています。

 

覚えていたいと、思い出したいと思うことはあれど…

忘れたいと、思ったことはないの。

 

この台詞は本編のネタバレになる言葉ですが、こういった台詞がこの漫画には多々あります。それがすっと出てくるのですから、読んでいて心にするすると入り込んでくるんですよね。

 

このように良い雰囲気の漫画でとてもおすすめなんですが、3巻で完結しているという……。個人的にはもう少し続いて欲しかった作品です。面白い作品ですし、短いですからぜひ一度読んでみてください。